こんにちは、矢印タカシです。
現代人はとかく忙しさを好みます。 暇なことは悪いこと、少しのスキマ時間も無駄にせず、スキルアップのためにスケジュールを満たすことが幸せにつながる。 子どもにも塾や習い事・スポーツにダンスと家族のだんらんは後回し。 それが「あなたのためだから」。 本当にそうなんでしょうか? 周りが忙しそうにしているのを見て焦っているだけでは? 実は「ぼーっと何もしない時間」が大切だという研究が進んでいます。 意識的に思考を止める、無心になることで脳が勝手に仕事をし始める、今回はそんなお話です。
暇を持てない現代人

今の時代は昔と比べて情報や刺激に溢れています。
「忙しい」はあいさつの一部となり、忙しくない時間はテレビやゲーム・SNSに奪われて消えていきます。 通勤電車もスマホでニュースを見たりポッドキャストや音楽を聴いて脳はフル回転状態です。
朝から晩まで忙しいことは果たして本当にいいことなんでしょうか? それが本当の幸せに繋がるのならいいのですが、大半はただ消耗しているだけのように感じます。
大人だけではなく最近の小中高生もスケジュールがぎっしりですよね。 部活に塾や習い事、週末も何かしらの予定で友達と遊んでいる暇はありません。 誰もが疑うことなく忙しさを求めていますが、実は一部の人たちは気づき始めています。「ぼーっとする時間の大切さ」を。
「ぼんやりタイム」の大切さ
昔から偉人・賢人のなかには「ぼんやりタイム」の大切さを理解し、実践していた人もたくさんいます。 ニュートンは、ぼーっとリンゴの木を眺めているときに「引力」を発見しましたし、アルキメデスも入浴中にお湯が溢れることで「アルキメデスの原理」に気づいたといわれています。
スティーブ・ジョブスやビル・ゲイツも瞑想をしていたことは有名な話です。
それ位「考えることをやめ、無心になること」には私たちが考える以上に効果があるのかもしれませんね。
最近ではお昼休みに「お昼寝タイム」を導入する企業も増えてきています。 忙しさから脳を開放し、リラックスした状態から仕事をする方が能率が上がることが分かってきたからです。 サボるのとぼーっとするのは少し意味が違います。
具体的に脳内はどうなっている?

ぼーっとする事は「サボっている・思考停止している」というマイナスイメージがありますが、実は脳は無意識でも勝手に仕事を進めてくれています。 意識的に脳を動かすよりも無意識に脳が働くほうが、消費エネルギーをはるかに多く使っていることが分かってきています。
ぼんやりタイムの間の脳は、聴覚・視覚などからインプットされた情報を整理している状態で、偏って使われていた脳をニュートラルに戻す働きをしています。
ぼんやりタイムの効果とは
ぼんやりタイムには長期記憶を脳に定着させる効果があり、勉強の前後に数分ずつぼーっとすることで学習内容が脳にしっかりと定着します。
ただし、その効果が得られるのは普段から脳を使っていなければだめで、いつもぼーっとしているのは効果がありません。 メリハリが必要だということです。
記憶力の向上のほかにも、うつ病の改善っも認められており、心を落ち着かせることでストレスを抑えて自信が持てるようにもなります。
瞑想と同じような効果が得られますが、今回はあくまで「ぼーっとする時間」でのお話です。 場所や時間にとらわれず、窓から見える景色を眺めるだけでも意味があります。
ぼんやりタイムの過ごし方

まず、ぎっしりとスケジュール帳を埋めることをやめてみましょう。 むしろ、スキマ時間を作ることで心にも余裕が出来ますし、その時間をコーヒーなどを飲みながら「ぼんやりタイム」にするといいでしょう。
無駄に要らない要件を見直し、「自分を見つめなおす時間」を積極的に作ってみてください。
そして、テレビやSNSと距離を置くのもひとつのやり方です。
すべてとは言いませんがテレビは「時間泥棒」でしかありません。 有益な情報もありますが、バラエティー番組やニュースを見ていても自分のためにはほとんどなりません。
自分の人生を良い方向へ変化させたいのなら、他人の人生に関心を持ったり共感している暇はないと思いませんか? 自分自身をじっくりと見つめることでしか、変化は訪れないことを理解してください。
そして、毎日決まった時間に「ぼんやりタイム」を作ることです。
昼休憩のときでもいいですし、帰宅途中や寝る前でもいいと思います。 決まった時間にすることで習慣化しますし、思い出したときだけやるよりも毎日のルーティーンにするほうがより効的ですよね。
まとめ
まずは今の忙しい生活に疑問を持つことから始めませんか?
ぼーっとすることをポジティブに考えてみましょう。 そして、実際にやってみて頭が整理されていくことを実感してください。
「何かを得るには何かを捨てる」これは色んな事に当てはまる大原則です。
頭をからっぽにすることで良いアイディアが浮かびます。 昔から人々を感動させるようなアイディアはトイレの中や入浴中、または散歩中などの「ぼんやりタイム」に生まれることが多いですよね。
帰宅途中にコンビニでコーヒーを買って、景色のいい場所で自然の音をBGMにゆっくりとした時間を過ごしてみませんか? たった10分で気分もすっきりして思いもよらない良いアイディアが浮かぶかもしれませんよ?
それでは、また。