高速道路で眠気に襲われるのは 疲れや寝不足ではなく、「高速道路催眠現象」が原因かも?

ドライブ

こんにちは、矢印タカシです。

行楽帰りや深夜の高速道路、疲れも相まって眠たくなりますよね。 窓を開けても音楽をかけても、効果はあまり無いような気はしませんか? じつはこれ「高速道路催眠現象」という名前がついていたんです。 今回はそのメカニズムと対策法についてのお話です。

高速道路催眠現象とは?

高速道路やスピードの出やすい幹線道路などで、疲労や睡眠不足に関わらず意識がもうろうとしたり、眠気に襲われる現象のことです。 

仕事で長距離を運転するひとや、週末のドライブでこの現象を体験した方も多いのではないでしょうか。 NEXCO各社では「高速道路催眠現象」の危険性について訴える啓蒙活動も行っています。

問題は疲れている・寝不足に関わらずに眠気をもよおす点です。 知っていると知らないのでは対策にも大きな違いがあります。 この機会にしっかり理解しておきたいですね。

なぜおきる? 高速道路催眠現象のメカニズム

信号でのストップ&ゴーが少なく、ある程度定まった速度で運転する上にアクセルやブレーキ、ハンドル操作など細かい運転操作を行いません。 それに加えて高速道路は景色も単調なことが多いので、運転者の気のゆるみや眠気を誘いやすい構造なんですね。

単調であることに加えて車の振動も心地よくなってきます。 電車も同じような感覚がありますが、タイヤからのゴーっという一定のロードノイズや、道路の段差や継ぎ目からのコトンコトンという縦の振動も眠気を誘います。

道路にはどんな対策がしてある? 

この現象を起こさないためにNEXCO各社も対策に力を入れていて、走行中に音や振動で知らせるような設備を積極的に設置しています。

路肩側の白線をタイヤで踏むと「ムォーン」という少し驚くような音がしたり、さらに外側のアスファルト舗装には、道路に対して垂直に溝を連なって切ってあり、車線をはみ出してしまった場合にブーンという音と振動でドライバーに警告するようになっています。 これを「ランブルストリップス」と呼びます。

あとは本線上で進行方向に垂直になるように、太く盛り上がった白線を何本か連続で設置し、ダンダンダンダダダダ=といったリズムと音で、ドライバーに注意を促すものもありますよね。

ドライバーはどう対策したらいい?

NEXCO各社ではドライバーへの対策として「長距離ドライブによる疲労・眠気によって居眠り運転をする可能性があります。 防止するためにも2時間おきの休憩が重要です。」とのメッセージを出しています。

次のサービスエリアまで距離がある場合などは、窓を開けて深呼吸をしたり姿勢を変えてみたりすることで、脳の酸欠状態を防ぐと同時に刺激によって眠気をさますことが出来ます。

最近では「内気循環による車内の酸素不足」が眠気に関係していることも分かってきました。 つまり長時間車内の空気を入れ替えないで吸い続けることで、車内の酸素濃度が薄くなってくるんですね。 ちょっと怖いですよね。 やはり寒くても暑くても定期的に空気の入れ替えをするか、外気導入をうまく使って車内の空気を常に新鮮に保つことが予防になると思います。

あと、昔からよく聞くのは「窓を全開にする、ガムを噛む、大声で歌う、音楽を大きめのボリュームで聴く」などですが、長距離ドライバー経験者の私からすると効果は一時的なものでしかありません。 逆にその後の反動で余計に眠たくなります。 一時的にテンションをあげても効果は無いと思います。(個人の意見です。)

まとめ

では、何が一番有効なのか?ずばり、休憩(仮眠)を取ることです。 急がば回れではありませんが、無理して急ぐよりも休憩をはさみながら、計画的に運転するほうが楽に早く着きます。 短距離走の走り方で長距離を走れば後半必ず失速しますよね。 この失速がドライブでいう眠気と疲労になってくるのです。 いかに危険かわかりますよね。

プロのドライバーは決して急いだり慌てる運転をしません。 それが一番安全で確実なことを、身をもって知っているからです。 当然、それには眠気を起こさないための休憩(仮眠)の計画も含まれています。

サービスエリアなどでトラックや営業車が仮眠をとっているのをよく見かけますよね。 あれはサボっている訳ではなく、長距離に備えるための休憩なんです。 仕事の一環として休んでいるので優しい目で見てあげてくださいね。(サボってる人もいるけど)

車の運転は本来、楽しくて快適なものであるはずです。

大切な家族や同乗者を悲しませないためにも、「自分だけではない」ことを常に思いながら優しい運転を目指したいですね。 誰でもその気になれば出来ます。

それでは、また。