名古屋の独自文化。 パトライトは何のため? 開店祝いの花を持ち帰る?

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こんんちは、矢印タカシです。

初めて名古屋を訪れた方が感じる疑問のひとつに「なんで飲食店とかの看板にはクルクルと回転灯が回ってるの?」というものがあるそうです。 住んでいると当たり前すぎて気が付かない、名古屋オリジナルの文化である「パトライト・開店祝いの花」についてお話します。

パトライト(回転灯)の謎。

パトライトは正式には大阪が本社の会社で、国内シェアは実に70%を誇る回転灯のトップメーカーです。 そのパトライトによると、全国主要都市のパトライト購入金額のトップは名古屋市なんだそうです。 ちなみに2位は大阪市で3位は東京23区です。 それほどまでに名古屋でパトライトが愛される理由を今回は探っていきましょう。

愛知県のモーニング文化は全国的に知られていますが、その中心地である名古屋市には喫茶店の数が多く、日常的にコーヒーを飲みに行く文化が定着しています。 総務省のデータでは喫茶店に使う金額は、名古屋市がダントツのトップで14,301円、2位はお隣の岐阜市で13,894円でした。 東京23区では8,879円と物価が高い割には、喫茶店に使う金額は名古屋市と比べて5千円以上の差があります。

そんな名古屋の喫茶店の店先には、必ずといっていいほどクルクルと回転するパトランプが設置されています。 まあ、正確には喫茶店などの飲食店以外のお店でのも幅広く使われています。 

一説によると、はじめはお店を目立たせるために派手な回転灯をつけたのが、ほかの店でも真似をするようになり広まっていったといいます。 確かに見慣れないと「何?工事現場? パトカー?」と注目してしまいますよね。 

今では営業中かどうか一目でわかるからという理由や、看板上に設置することでお店の駐車場の入り口をわかりやすくするためとも言われています。 車で移動することが多い名古屋らしい発想ですよね。 確かに遠くからでもパトランプが回っていれば「あ、やってる!」と安心できますし、駐車場の入り口がわかればスムーズに入店できます。 

開店祝いの花を持ち帰る文化。

お店が新規オープンするときに店頭に大きな花輪をかざります。 名古屋と関西の一部の地域では、開店と同時に花輪から花を抜き取るという文化があります。 よその地域では信じられないかもしれませんが、「早く無くなったほうが縁起がよい」とまで言う人も。 つまり人が群がるほど繁盛するという意味に掛けているのかもしれませんね。

実際に現場を見たことがありますが、開店前から近所の人たちがそれとなく集まってきて、何なら花輪のそばまで来て品定めする様子も。 お店がオープンすると同時に寄ってたかって花を抜いては花束のようにしてさっさと帰っていきます。 でも安心してください、名古屋の人は情に厚いので後日必ずそのお店に立ち寄りますから。 

お花が持ち去られる。=地域に受け入れられるための儀式なのかもしれませんね。

まとめ

全国8大都市(東京23区・札幌・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸・福岡)によるアンケートで「訪問したい都市」堂々の最下位。 「最も魅力にかける都市」No1の名古屋市ですが、長年住んでいると「そんなことないのにな」と思いますよ。

確かに観光地も景勝地もなく言葉も文化も独特かもしれません。 説得力はないですが、ぜひ一度名古屋に遊びにきてください。 本当に何もありませんから。(笑)

それでは、また。